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悩み相談室 発達障害って何ですか?【支援方法編】

悩み相談室 発達障害の人たちへの支援方法はどうすればいいですか?

発達障害という言葉が出て誰がどのように得をしたのでしょうか。

発達障害は治るか治らないかの思考ではなく人は障害あるなしに無関係で発達し続け、二次障害は消すことができます。

そして誤った対応や治療なき診断は荒探しに過ぎず、苦しみからの状態を少しでも良くして当事者や家族が自分で安価に簡単にできる養生や療育のコツを考案し伝えられるのが専門家の仕事だといえるでしょう。

すべての発達障害の支援方法は将来を描き、可能性にかけながら考案することが最も大切な支援で、当事者が最小限のサポートだけで自立できるようになる為に手助けをする視点を持たなければならないですね。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

ASD当事者は、ミラー・ニューロンメカニズムに問題があることが研究で分かっています。

早期診断された場合、個別や小集団での療育を受けることによって、コミュニケーション能力の向上と、適応力を伸ばすことが期待できます。

療育を経験し、新しい環境への不安が減ると、パニック等も落ち着き集団活動に参加する意欲が高まりやすいです。

バーバルコミュニケーションだけではなく、ノンバーバルコミュニケーション(視覚支援等)を増やす等の環境調整をすることで、情緒が安定するとパニック等の表出軽減が期待できます。

早期診断することは、親が子どもを理解し、専門家の支援と共に成長を見守っていくことに役立つ。投薬治療だけの対応が有効ではないが、睡眠障害や問題行動が著しい場合には、投薬を併用しながらの療育や支援が役立つこともあります。

思春期以降になり思春期課題、不安や鬱症状の合併があり、抗不安薬や抗うつ薬を服用し改善することがある。その様な時も症状出現前に過度なストレスや、生活上の変化がなかったか等、まず環境調整を試みることが重要な視点です。

また、乳幼児期から成人期を通して、周囲が本人の特性を理解していることが最重要である。理解によって本人が安心するだけでなく、親から教師、上司などに対し特性を伝え続けることで、当事者にサポーティブ環境が整い、切れ目のない支援が広がります。

よって環境というアプローチが、ASDの方々への支援の中で重要であると考えます。

注意欠如・多動性障害(ADHD)

幼児期や児童期に診断された場合には、薬物療法と行動変容、ペアレントトレーニング等の生活環境の調整が行われることが多いです。

薬物療法としては、脳を刺激する治療薬であるアトモキセチンや塩酸メチルフェニデートという薬がおもに用いられる。どちらも脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの不足を改善する働きがあります。

生活環境の調整としては、集中を必要とする状況下では(学習など)、本人の気になる玩具や道具を片づける等、集中を妨げる刺激をできるだけ周囲から無くすことが重要です。

また、集中する時間は短めに、量を細分化することや少なく設定し、休憩をとるタイミングを事前に決めておくことも効果です。

さらに注意する回数を減らし話し方を工夫する事が自尊感を低下させず二次障害を防ぐことができます。

ASD同様、周囲がADHDに対する知識や理解を深め、当事者の自尊心低下を防ぐことが、自分を信じ、勉強や作業、社会生活への意欲を高めることに繋がる支援です。

学習障害(LD)

学習障害の子どもに対しては、教育的支援が最重要になり、読むことが困難な場合は大きな文字で書かれた文章を指でなぞりながら読んだり、書くことが困難な場合は大きなマス目のノートを使ったり、計算が困難な場合は絵を使って視覚化するなどのそれぞれに応じた工夫が必要です。

親と学校が、子どもにある困難さを正しく理解し、決して子どもの怠慢さのせいにしないで、適切な支援方法について情報を共有することが大事です。

「近視なら眼鏡」が必要なのと同じく、適宜PCやタブレットの利用など補助的な道具を導入する等の多様性が必要になります。

本当に役立つ支援は、診断などの理論図ではなく、様々なモデルであり、それらが現場での発想を導くであろう。

神田橋條治著『発達障害は治りますか?』花風社より

参考文献

文部科学省HP「特別支援教育について」

厚生労働省「厚生労働省令第八十一号・令百五十号」

厚生労働省「平成30年版障害者白書」

厚生労働省・文部科学省連名事務次官通知17文科初第16号厚生労働省発障第0401008号

花風社「発達障害は治りますか?」神田橋條治著

e-Gov「発達障害者支援法」

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