悩み相談室 自分の強みが何かわからない。強みを知る画期的な方法
こんにちは、臨床心理士・公認心理師の織田マドカです。
今まで20年間100箇所で約4万人のカウンセリングをしてきて見えてきたことや心理学の理論から様々な悩みにお応えしています。
今日は、自分の強みが何かわからないというご質問についてです。
就職活動中の大学生や再就職を考えている社会人の方、起業したいと考えている主婦の方、教職員の方々などからこのことをよく質問して頂きます。
強みを知る画期的な方法は【今まで一番苦労した時に、どのようにして解決しようとしたか】が自分の強みを知る方法です。
人は失敗した時、苦労した経験の中でどのように解決したか、もしくは解決しようとしたか、そのやり方が実は自分の強みになっていることが多くあります。
ですので、苦労した事はとても自分を好きになれる強みの宝庫なのです。
では具体的にはどういう方法で強みを見つけ出すのか見ていきましょう。
例:どうしても失敗できないプレゼンの前で、どうしていいか分からず緊張しすぎて苦労した
日ごろから緊張が激しいAさんは、絶対に失敗できない社運がかかったプレゼンをしなければならずとても激しいストレスを抱えていらっしゃいました。
そして、失敗したらどうしようとそんなマイナスイメージしか出てこないので、夜も不安で眠れないこともありこのままだとメンタル不調になりそうだと来談されました。
そして何より自分には自信がないことや周りに迷惑をかけてしまうのではないかと、そんな自分が嫌だと思っておられました。
そこで、「今までで困った時にどのようにして解決しようとなさいましたか?」とお伺いしました。
すると小学3年生の時、友人から借りたものをなくしてしまいどうしようと困り果てて、結局親に話をして、謝って許してもらった経験を語られました。
ここで、そんな小さな時のことが大人になってからも通用する強みを発見できるのかと疑問に思われると思います。
しかしながらこう表現すればどうでしょうか?
【どうしようと思って】=思いやりや相手の気持ちを考えることができる、つまりここでは友人が大事にしていたものだから無くしたことで悲しむだろうと考えたということです。
そして【親に話をして】=人に相談をすることができるということ。
最後に【謝って】=相手の気持ちに共感することができる、自分を内省することができる。
こんな当たり前のことだと思っていたことでも、しっかり分析すると大切なことに気付かされます。
結局、大事なことを大事にするということ
例のように、日頃当たり前に過ごしていることでも人はとても複雑な認知機能を使って生きているのです。
ですので特別な人しか自信や強みがないのではなく、誰でもに備わっているものだと気づくことが強いを知り自信を取り戻せます。
このAさんの場合、緊張をしている自分自身も内省してみると【周りのスタッフに迷惑をかけたくない=思いやりがある】上司や先輩・カウンセラーにしっかり相談することができる、【失敗すると悲しませる=共感力がある】ということに改めて気づき安心して自分のままでプレゼンをすることができました。
もちろん成功しましたので、【何か困難なことがあっても乗り越えられる】という自分はできるというエフェカシー(自己効力感)も得られました。
日頃当たり前にしていることをもう一度深く内省したり分析すると誰もが自信を持った生き方ができるのです。
一度お試しください。
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では今日も充実した時間をお過ごしください。
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